エアロスペース飯田 特別顧問 宮﨑 浩
目下 欧米航空機器市場で、組立て、機械加工主体の事業参入目指して市場開拓活動中です。全国航空機クラスター有志の皆様との連携で、日本らしいサービスの提供を武器に、航空機器市場で頼られ不動の地位を築きたい夢実現の好機です。“そんな旨い話はないだろー”と思われることでしょう! その根拠のない先入観が新規事業推進を妨げているのです。航空機器産業参入は難しいという先入観を先ず捨てましょう。そして、モノづくり日本の事業化を成功させて世界航空市場に貢献するのだという潜在意識を高めれば、マーフィー理論でも提唱されている様に皆さんの事業化は成功できます。
事業成功の鍵は市場のお客様の動向と課題を認識して、その解決の支援ができるか否かにかかっています。製造機数が今後20年間で倍増以上の伸びが確定している状況は皆様ご承知の通りです。このため、システム、機器サプライヤーも大幅な生産能力向上が急務となっています。組立て、機械加工分野においても一層の効率化と対応能力向上ニーズが高まっています。これらの仕事は低賃金だったアジア諸国に相当量振り向けられて来ましたが、政治や経済環境の変化で撤退も進み、新たな生産体制構築が必要になってきている状況です。ここで単に人件費コスト競争ではなく、必要な加工部品や組品を必要な時に必要なだけ生産ラインに投入できる支援サービスを提供することで、客先の航空システム機器製造の重要な一端を担うことができ、真のサプライチェーンメンバーになれるのです。「たかが機械加工、されど機械加工」「機械加工品なくして航空システム機器は造れず、飛行機も造れない」 この逆転の発想でマーケットリサーチ活動を進めます。
一般の産業界同様、航空機産業でもIoTを活用した仕組みが盛んに創られ、機体メーカー、システムメーカーの収益構造も大きく変化しています。サプライチェーン企業も各社の殻に閉じこもることなく、横断的に組織間で得意な分野で協力ネットワークを構築して市場客先の課題解決に役立つことで、モノづくり日本のお家芸として航空機器産業事業化が実現できるのです。
欧米の航空機産業ではシステム機器企業のM&Aによる組織肥大化が進んでいます。このため機体メーカーの調達業務に不都合が生じており、代替サプライヤーを日本に期待したいとの本音を機体メーカーが持っているのが現状です。航空機産業は不況時の影響が少ないことは、リーマンショック時にも証明されています。航空機器産業に参画し新たな事業の柱をこの好機に築いておくことは、各社の将来の会社経営にとっても大きなメリットになることをご理解頂ければと思います。 頑張りましょう!!